夏山ウェア ファイントラック
ファイントラックってどんなメーカー?
神戸に本社を置く日本のメーカー、ファイントラック。
日本製へのこだわりがあります。
値段は、日本製だからか、全体的に高めです。
ウェアを中心に靴下やグローブなどを展開し、ツエルトに加えて、最近はテントも発売されています。
ウェアでは、上下ともレイヤリング(重ね着)の有効性を強く提唱してて、僕の記憶では、まずドライレイヤーと呼ばれるアンダーウェアが大ヒットしました。
トレランレース参加者にも絶大な支持があって、登山というよりトレランで一躍有名になった印象があります。
特長は、自社開発の素材を使う、ウェアの汗処理の機能性が高いこと。
直に肌に着るアンダーウェアからアウターまでそれぞれの役割・機能があり、
L1:ドライレイヤー
L2:ベースレイヤー
L3:ミッドレイヤー
L4:ミッドシェル
L5:アウターシェル
と呼ばれる5種類の重ね着層があります。
もちろん、いつも5枚着るわけではなく、気候・気温やシーンによって組み合わせはざまざま。
例えば、
夏山ではL1+L2、雨が降れば+L5、
秋山ではL1+L3、風が強ければ+L4、雨が降れば+L5
といったように。
詳しくはファイントラックHPで説明されています。
軽くて吸湿速乾性能に優れた素材を使い、さらにL3〜L5にはリンクベントと呼ばれる通気用ジッパーがあって、どんなに重ね着しても素早く蒸れを発散できる、とのこと。
本社が神戸ということもあって、かなり以前からファイントラック製のものをいろいろ使ってきました。
正直なところ、オススメできないものもあって、買ったとたん、ラインナップから消えちゃった商品もいくつか。
もちろん、ここではオススメできるものを紹介したいと思います。
L1ドライレイヤー スキンメッシュ
まず大前提ですが、僕は汗かき。
吸湿速乾性は何にしても絶対条件です。
このスキンメッシュは四季を通じて着られます。
もちろん、雪山ではそれ用の「アクティブスキン」という別のベースレイヤーがあります。
ファイントラックはなかなか宣伝がうまくて、キャッチコピーを見ていると、思わず過剰な期待をしてしまいますが(汗)(処理して)、僕がこれを着続けるのは、かいた汗の不快感を少なくしてくれること。これは間違いない。
汗で冷えたウェアが肌についてヒヤッ!ということがありません。
以前は、肌の乾燥を保つ、的なことが謳われていましたが、さすがにそれは、ない。
トレランや重いザックを担いで登る登山でかく汗は尋常な量ではありません。常識的に肌が濡れないことはないでしょう。少なくとも僕は。
でも、確かに汗による不快感は大きく減りました。
夏でも、低山はTシャツ一枚としても、高山に行く時は必ずこれを下に着て、その上に半袖Tシャツを着ます。ファイントラックでいう、L1、L2のレイヤーです。
これは水を弾くので、例えばシャワークライミングでも強みを発揮します。
もちろん、染み込みますが、やはり肌から汗を遠ざけるのは間違いないようです。
僕のはもうだいぶん着古して着たので、そろそろ新しいのを買ってもいいかなと思っています。半袖、長袖、スリーブレスの3タイプ持っていますが、スタンダードは長袖だと思います。日焼けもしない方がいいですしね。
弱点としては、ニット製品なので、取り扱いに気を使うこと。
洗濯する時は必ずネットに入れます。あと、使う洗剤も柔軟剤や漂白剤の含まれていないものを使う必要があるようです。もともと、普通の洗剤を使っているので僕は問題ありません。
どうしても撥水力が落ちるので、そんな時はアイロンを使って復活させることができます。体感的には…気持ち復活という程度かな。
防臭性があるとされますが、これは僕はあまり優れているとは感じません。ファイントラックの製品全体的にそう感じますので、今では裏切られるような期待をしていない、という感じです、失礼ながら。
とはいえ、他社のものも色々と着てみましたが、やはり総合力でファイントラックのスキンメッシュは素晴らしいと思います。
L2ベースレイヤー ドラウトエア
「超軽量・超速乾」
ファイントラックのHPで謳われているとおり、まさしく超軽量、超速乾!
ファイントラックの商品って、けっこう入れ替わりが激しい気がするんですが、スキンメッシュにしても、このドラウトエアにしても、息が長い商品です。
このドラウトエアも、買ったのは確か7、8年前くらい。
何度かは改良されてきているんでしょうけど、今でも十分に現役です。
登山の時だけでなく、マラソンとかトレランのレースには必ずこれを着ていました。大のお気に入りで、色違いを全部で3枚持っています。ホントに軽いし、速乾性も抜群。汗で濡れていたことを忘れるくらい、乾くのが早い。
ファイントラックのHPからは、生地の強度が少し弱い的なことが読み取れますが、あまりそうと感じることもありません。
トレランは、どうしても動きが激しいので、ザックの腰ベルトが当たる部分はどうしても薄くなっていますが、穴があいたり破れたりすることなく、着続けています。これは手放せないですね。
ファイントラック、まだまだマイナーなメーカーかもしれませんが、これからも注目です。