厳選!山道具 六甲全山縦走に最適!TNF エンデュラスハイクミッド GORE-TEX
六甲山って?
六甲山は、兵庫県南東部に位置し、宝塚から西へ西宮市、芦屋市、神戸市にまたがる東西に長い山域です。
六甲山と言えば、六甲最高峰(931m)を含めた東西に広がる大小の山々を含めた山域をいう場合と、この最高峰そのものを指す場合があります。
例えば、100万ドルの夜景はどこから見るの?と神戸の人に聞けば、おそらく摩耶山(掬星台)、という答えが多いでしょう。また、新田次郎の小説「孤高の人」に出てくる高取山は、周囲を道路や住宅地に囲まれた西部の山です。
つまり、この摩耶山や高取山をはじめ、菊水山、鍋蓋山などは、「六甲山系」に含まれますが、六甲全山縦走の時以外、実は「六甲山」と意識することはあまりありません。
六甲全山縦走を西から歩くと、主にこんな山々を歩きます。高低差のある山を抜粋。
六甲山 | 鉢伏山•旗振山•鉄拐山 |
(六甲山系) | 横尾山•須磨アルプス |
高取山 | |
菊水山 | |
鍋蓋山 | |
摩耶山 | |
六甲山(最高峰) | |
大平山 |
神戸は山と海に挟まれた東西に細長い街で、中心地の三宮から、南へ歩けば15分で海へ、北へ歩けば15分で新神戸駅の登山口です。新神戸駅は山裾にあって、六甲山系を東西に貫く長いトンネルのわずかな隙間につくられています。駅舎の下は摩耶山への登山口で、そこはもうイノシシのテリトリーです。
六甲山系の南側は市街地や住宅地が広がっていて、北側にも住宅地や有馬温泉もあります。そのため、南北をつなぐ道路や私鉄、地下鉄が通り、さらにケーブルカーやロープウェイもあります。
登山道は縦横無尽にあり、幹線と呼べる登山道からケモノ道的登山道まで様々。
舗装道路も整備されて、実は山頂付近に車でも行けてしまう。昔は走り屋のメッカでもありました。
今では、ロードバイクやMTB、トレランなど、登山以外にも様々なアクティビティに親しまれています。
六甲全山縦走
そんな六甲山系を舞台に、六甲全山縦走大会というイベントがあります。神戸市が11月に主催するものと、兵庫労山が3月に主催するものがあります。いずれも、西端の須磨浦公園から東端の宝塚まで約56キロを1日で歩くイベントです。
都市型ロングトレイルなので、マラソンみたいに途中で棄権することが容易なのも一つの特徴と言えるでしょう。
ちなみに、この全山縦走大会は、イベントの都合?によって須磨区の須磨浦公園を起点としますが、垂水区の塩屋駅付近が西端です。塩屋駅周辺は狭い住宅地なので、イベントの出発地には適しません。
ちなみに、このイベントで走ることは禁止。
走りたい方は、こちら六甲縦走キャノンボール大会というマニアックなレース(?)に参加してみてはいかがでしょう?全国からマニアな人たちが集います。縦走が片道では物足りなければ、往復コースや1.5往復コースなんかもありますよ!骨の髄まで六甲山を楽しめます。
全縦では靴こそ重要
さて、本題です。
この六甲全山縦走、いわゆる全縦は、高い山がないとはいえ、特に前半の西部地域は、低山の登り下りが繰り返される山域です。登山道は歩きやすいですが、住宅地を通るので舗装路も歩きます。低山ばかりとは言え、踏破すると累積標高は約3,000mと言われていますから、まずは相応の体力が必要です。
行程が長いんですが、途中に自販機やコンビニがありますから、ザックは小型で可能です。山登りの人にとって、途中自販機でお茶を買うのもなんか抵抗がありますけどね。
そんなわけで、装備で特に重要になるのは靴、というわけなんです。
僕はトレランみたいに走らない場合は、たいていミッドカットの靴を履きます。以前、左足首を捻挫して以来、足首保護には気を使っています。
疲れて下りでスリップ、なんてこともあり得るし、つま先保護のためにもミッドカットがおすすめです。
ノースフェイス エンデュラスハイクミッド
このノースフェイスのエンデュラスは、まさに六甲山系を歩くために買いました。
もちろんミッドカットタイプです。
スペック
定価:19,940円(税込)
防水 | ゴアテックス |
重さ | 435g |
woman | 394g |
ソール | ビブラム |
サイズ | 7〜10.5(US) |
woman | 5〜9 |
備考 | ミッドカッド、幅は普通 |
得意とするシーン
行程 | 日帰り ◎ 小屋泊まり ◯ |
ザックの目安 | 〜20L |
トレイル | 一般道 ◎ 岩場•鎖場 △ 舗装路 ◎ |
例えば… | 六甲山全域 ◎ 大山(鳥取県) ◯ |
特長は、ソール含めて全体に柔らかくてしなやか。さらに、軽いこと。
一般的なトレッキングシューズと比べると、柔らかすぎて頼りなさを感じるくらいです。柔らかいので、多くの足型にも合うことでしょう。
とはいえ、ソールはビブラムなので、トレッキングシューズとしての耐久性とグリップ力があり、しかもゴアテックスなので防水仕様です。
そしてなんといっても、この靴は歩きやすい。
柔らかいので、足にフィットしやすく、足先や膝などに負担がかかりません。
これまで書いたように、途中長い舗装路があったり、重いザックを背負う必要がなかったりする全縦では、数あるトレッキングシューズの中でも、最高のパフォーマンスを持つと言えます。
弱点
価格が高めなこと。ゴアテックスなので仕方ない部分はありますが、ノースフェイスだから、というのはありますよね、きっと。
トレッキングシューズとしては全体に柔らかいので、重いザックを背負うのには適しません。
それから、あえて言えばグリップ力。弱点というほどでもなく、まぁ、普通です。やはりモンベルのトレイルグリッパーのグリップ力には及びません。
ゴアテックスとは言え、ミッドカットですから、例えば短パンだと雨がふれば足首から浸水しやすい。ゴアテックスの欠点としては、いったん浸水すると、なかなか水が抜けないこと。なので、足首から浸水しないよう、雨天ではスパッツをするなど工夫する必要があります。
初めて買うトレッキングシューズとしてもイチオシです
いいとこ、そうでないとこ書きましたが、トータルバランスで考えて、これは自信を持ってオススメできるトレッキングシューズです。
どんなに軽くてカッコよくても、足に合わなければ履けない靴は、何の役にも立ちません。でもこれはおそらく多くの人の足に合うでしょう。その上で、軽くてトレイル・舗装路ともに歩きやすい、実は類い稀な登山靴なのです。
初めてトレッキングシューズを買う時は、メーカーとかよくわからないし、今後どれだけ履くかも分からないし...って、思いますよね。
これは、履き心地も一般的な運動靴とさほど違いはなく、しかも防水なので雨や雪の時にも履ける強みがあります。徹底的に使い込んで履き潰すくらいのつもりで買えば、決して高い買い物ではありませんよ!
雑記
今のように登山道が整備されていない頃、加藤文太郎は1日で須磨から宝塚まで縦走したあと、自宅に歩いて戻ったと言われています。
現代のように整備された登山道を最新の装備で歩くのでさえ、決して容易ではありません。
大正〜昭和時代の彼に想いを馳せながら六甲山を歩くと、彼のすごさが実感できるかもしれませんね。